皆さん、こんにちは。
村田工務店の村田です。
熊本地震から1ヶ月が経ちました。
「まさか、また来るとは・・・」
7月28日、あの日から私たちの日常は大きく変わりました。
そして今、改めて強く感じていることがあります。
「家は、命を守るもの。」


灼熱の中、村田工務店では現在、社員・大工職が一丸となり、被災されたお客様の復旧・復興に全力で取り組んでいます。
被害のご相談は100件以上
現在、村田工務店に寄せられている地震被害のご相談は、100件を超えています。
そのうち、
約9割が村田工務店のオーナー様。
約1割が新規のお客様です。
そして、今後も被害のご相談は増えていくと予想しています。
一口に「地震被害」と言っても、その状況は一軒一軒まったく違います。
そのため現在、村田工務店では被害状況を大きく「高・中・低」の3段階に分類し、緊急性を判断しながら対応しています。
【高】=家が傾いている・半壊以上など
最も緊急性が高いケースです。
家そのものが傾いている、半壊以上と思われる大きな損傷があるなど、まず人命と安全を最優先しなければならない住宅です。
こうした住宅については、優先順位を上げて現地確認・対応を行っています。

これは我が家に隣接している小屋ですが、倒壊寸前まで被害を受けました。

小屋を支える中央の通し柱が折れており、「解体しないと無理ですよ」という声もありましたが、修復の専門業者である「曳家ひきや」に連絡を入れました。
余震で倒壊する恐れがあったからです。

「難易度は高いですが、できますよ」と曳家の社長から言っていただき、安心しました。

ジャッキで少しずつ上げながら、小屋全体が少しずつ上がっていきました。

束石から柱が左にズレているのがわかると思いますが、ジャッキで上げながら修復していきます。

要所要所で柱を立ててダブルの筋交いで補強し、耐力面材を貼って、折れていた柱もわからないくらい元に戻りました。
解体しなくて本当に助かりました。

曳家はなくてはならない、本当に素晴らしい技術です。
【中】=基礎・外壁の割れ、サッシが開かないなど
- 基礎に大きなひび割れがある
- 外壁が割れている
- サッシが開かない、閉まらない
- 建具に大きなズレが生じている
一見すると生活できそうでも、建物内部に大きな力が加わっている可能性があります。
「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せず、専門家に確認してもらうことが大切です。

益城町でも断層があるところは、かなりの被害が出ていました。
外壁が完全に剥がれ落ちている家が何件もありました。


また、今回、非常に多かったのが、サッシが開かない被害です。
地震の影響でサッシが歪み、場合によっては取り替えが必要なところもありました。
【低】=外壁・内壁のクラックなど
比較的軽微な被害として、
- 外壁の細かなクラック
- 内壁のクラック
- クロスの割れ
- 壁や天井の隙間
などがあります。
もちろん「低」だから対応しないということではありません。
現在は命や生活に関わる緊急性の高い住宅から順番に対応させていただいています。
そのため、お待たせしているお客様には大変申し訳なく思っております。
しかし、必ず順番に確認してまいります。


これは我が家の自宅ですが、漆喰が割れて剥がれているところがあります。
構造的には問題ありませんが、修復の優先順位は低いことからお時間を頂いております。
今回、大きな問題になるのが「建て替え」です
被害の大きなお客様から、
「修理するべきでしょうか?
それとも建て替えた方がいいでしょうか?」
というご相談も出てきています。
しかし現在、建て替えは簡単な判断ではありません。

ナフサショック以降、木材をはじめ、建築資材、住宅設備、人件費など、家づくりに必要なコストは上昇しました。
つまり、以前建てた家と同じような住宅を現在建てようとすると、当初の新築価格より大幅に高くなるケースがあります。
だからこそ、
「壊れたから建て替える」
という単純な判断ではなく、
「今ある家を、どこまで活かせるのか?」
という視点が非常に重要になっています。
是非、遠慮なくご相談ください。
地震保険によっても選択肢が変わります
そして、もう一つ大切なのが地震保険です。
地震保険に加入されている場合、損害状況の認定によって保険金が決まります。
その金額によって、
どこまで修復するのか?
どこまで自己資金を入れるのか?
修復するのか?
建て替えるのか?
選択肢は大きく変わってきます。
また、公的な応急修理制度などでは、被害状況が分かる写真が重要になります。
ですから、これから修理を検討される方は、可能であれば修理や片付けをする前に、被害箇所の写真をしっかり残しておいてください。

しかし、10年前の熊本地震のときと比べると、今回の判定はかなり厳しい結果が出ているようです。
半壊相当かと思われる被害でも、「一部損壊」もしくは「被害なし」だったという話もありました。
社員・大工職、全力で復旧・復興に取り組んでいます
現在、村田工務店では社員、大工職が現場を走り回っています。
一軒一軒状況を確認し、応急処置を行い、修復方法を検討する。
すぐに解決できるものばかりではありません。


それでも私たちは、
一軒一軒。
一人ひとり。
できることから確実に対応していきます。

熊本地震の震源地である益城町宮園に、2年前に村田工務店が建築した「宮の台モデルハウス」ですが、今回の地震では被害はありませんでした。
10年前の教訓を活かして、「耐震性・断熱性・災害に強い」家づくりに方向転換して本当に良かったです。
2016年の熊本地震で、自宅が倒壊したから分かること


私自身、2016年の熊本地震を経験しました。
被害件数は、大小合わせて約400件でした。
そして、自宅が倒壊しました。
家が壊れる怖さ。
これからどうなるのか分からない不安。
家族をどう守ればいいのかという焦り。
私は身をもって経験しました。
だからこそ、今回被災された皆様の不安は、決して他人事ではありません。
2016年の熊本地震を経験して、私の中に生まれた信念があります。
「家は、命を守るもの。」
家は単なる建物ではありません。
家族が安心して眠り、
子どもたちが成長し、
家族の思い出が刻まれていく場所です。
だからこそ私たちは、今回も逃げません。
10年前、乗り越えてきた「経験」があるからです。
創業110年。地域の工務店として最後まで寄り添います。
今回の地震からの復旧・復興は、まだ始まったばかりです。
これから時間が経つにつれて、新たな被害が分かってくる住宅もあるでしょう。
修復するのか?
建て替えるのか?
今の家を活かすのか?
悩まれる方もたくさんいらっしゃると思います。
そんな時は、一人で悩まないでください。
「この家を、これからどうすることが家族にとって一番いいのか?」
私たちは建築のプロとして、一緒に考えます。
そして何より、
2016年の熊本地震を経験した地元工務店として、一緒に復興していきます。

創業110年。
これまでも熊本の皆様に支えていただきました。
だからこそ、今度は私たちが恩返しをする番です。
熊本の復旧・復興のために。
大切なお客様の暮らしを守るために。
村田工務店、社員・大工職一丸となって全力で対応してまいります。
一日でも早く、皆様が安心して暮らせる日常を取り戻せますように。
最後に・・・


今回、全国から様々な物資を頂きまして心から感謝申し上げます。
特に断水されている地域の方々に「命の水」をお届けさせていただきました。
本当に喜んでいただきました。
そして・・・
判断に迷われた際は、どうぞご相談ください。
一生大切にしたい愛着のある家を守るために。
村田工務店は、これからも地域の皆様に寄り添ってまいります。

(阿蘇一の宮リゾートモデル)




