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井手大工のブログ「千年、働いてきましたー老犬企業大国ニッポン」を読んで

「千年、働いてきましたー老舗企業大国ニッポン」を読んで
                                             井手 郷志

 現在、誰もが持っている時代の最先端をゆく製品携帯電話には、創業百年以上の
「老.舗」と呼ばれる日本のさまざまな会社の知恵が詰め込まれていると言ったら驚きだろう。
日本の老舗企業の部品や技術がねければ、携帯はただの箱である。

たとえば、携帯の折り曲げ部分は、京都にある創業三百年のもとは、
金箔屋さんだった会社の技術が活かされている。
バイブ機能につかわれる特殊な極小ブラシは百数十年前の日本橋で両替商をしていた会社の技術である。
 
携帯だけではなく、日本の老舗企業が作り出す生ひっは、日常のいたるところに見出せます。
世界最古の会社は、実は日本にある。

西暦五七八年、飛鳥時代から続いている「金剛組」という建築会社だ、飛鳥時代から寺や神社を建てつづけてきた、実に千四百年もの間、人知れず時を刻んできた会社が、この国にはあるのだ。

 何銭年もの時代を刻む「石の文化」ではなく「木の文化」を選んだ日本には千数百年前の遣跡すらちじょうには、ほとんど残されていません。
だがその一方で老舗という文化は驚くべき質と量を保ちつづけている。

トルコの台地には、古代神殿の柱がいくつもそびえているけれど、日本にも老舗文かという「透明な柱」がいくつも立ち並んでいるのかもしれない。

 私はささやかな力であるが、そうした透明な柱の一端になれるように頑張っていきたい。